日本三大そばの一つである「戸隠(とがくし)そば」は、豊かな自然のふところに抱かれた信州戸隠で作られ親しまれてきました。
原料となる「霧下(きりした)そば」は、戸隠連峰からの冷風が吹きおろす標高千メートルのきびしい自然の中で育ちます。
深い霧の中、時折照らす太陽の光の中で育まれる霧下そばを、人々は古来よりこだわり続けてきました。
以来霧下そばは、職人たちの伝承の技によって戸隠そばとして現在も脈々と受け継がれています。
そば通の皆さま、戸隠そば職人が打つ華蕎の手打ちそばを、是非ご賞味下さい。
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戸隠そばの歴史
九頭龍信仰の地であった戸隠は、修験道の霊場として開山され、以来、高野山・比叡山とならぶ日本の三大霊場の一つとして古くから親しまれてきました。山岳修行で唯一携帯することが許されたのが「そば」であったことから、戸隠における「そば」はとても重要な食べ物でした。
その後、戸隠大権現への献上物として「ハレ」の食べ物としての性格を持つようになり、江戸時代には「振舞そば」として一般的なおもてなしの料理へと徐々に変わっていきました。そして、この地で大衆化し、「戸隠そば」は信州を代表する名物として現在に至ります。
華蕎の手打ちそばについて
華蕎では、日本三大そばの一つである長野県戸隠産(自家栽培)の霧下そばを使用した「戸隠そば」と、長野県大北産(契約栽培)の良質な玄そばを使用した「信州そば」を製造・販売しています。
通常10月下旬に収穫したそばを「新そば」といい、風味が強く緑色をしています。華蕎では、新そばの季節が過ぎても新そばの甘みと風味をそのまま楽しんでいただけるよう、石臼でゆっくりゆっくり粗挽きにした ”挽きぐるみ” のそば粉を、当店独自の保存方法で2月まで熟成させています。
戸隠そば職人が「戸隠流」 とも言われる伝統の技で、日々心を込めて打ち上げています。
戸隠流「丸延し」
戸隠流の最大の特徴として挙げられるのが「丸延し」です。
近年主流となっている数本のめん棒を使用して四角に延していく四つ出しではなく、一本のめん棒で厚みが均等になるように丸く延していく丸延しという技法を用います。この工程は、機械では不可能と言われているほど繊細な作業です。このような戸隠伝承の技法を職人から職人へと受け継がれてきました。